情報通信系のプタシンスキ,ミハウ エドムンド准教授が「IEEE Standards Association」から感謝状を贈呈されました
このたび、情報通信系のプタシンスキ,ミハウ エドムンド准教授が「IEEE Standards Association」から感謝状を贈呈されました。この表彰は、プタシンスキ准教授が参加するワーキンググループが2019年から取り組んでいるプロジェクトへの貢献が認められたことによるものです。
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers/米国電気電子学会)は電気?情報工学分野の学術研究団体で、その一部門に属するIEEE Standards Association(IEEE-SA)は、IEEEにおける標準化活動を行っています。(IEEEジャパン?オフィスの公式サイトはこちら)
今回、標準規格として策定されたIEEE/UL 2933-2024は、「IEEE/UL Standard for Clinical Internet of Things(IoT)Data and Device Interoperability with TIPPSS--Trust, Identity, Privacy, Protection, Safety, and Security」、直訳すると「臨床用モノのインターネット(IoT)におけるデータと機器の相互運用性のためのTIPPSS原則(信頼、身元確認、プライバシー、保護、安全性、セキュリティ)に基づくフレームワークを確立した規格」で、詳細は以下のとおりです。
規格の対象
- ? ウェアラブル臨床IoT機器
- ? 電子健康記録(EHR)システムとの相互運用性
- ? 電子医療記録(EMR)システムとの相互運用性
- ? 他の臨床IoT機器との連携
- ? 院内機器との連携
- ? 将来の機器や接続された医療システムとの互換性
TIPPSSフレームワークの主要原則
- ? 信頼(Trust)~臨床IoT機器とシステムが信頼できる方法で動作し、正確で信頼性の高いデータを提供することの確保。
- ? 身元確認(Identity)~機器、システム、およびユーザーの適切な認証と識別を保証し、不正アクセスの防止。
- ? プライバシー(Privacy)~患者の機密情報と医療データを保護し、適切なデータ共有と同意メカニズムの確立。
- ? 保護(Protection)~データの完全性を維持し、改ざんや不正な変更から保護するための対策の提供。
- ? 安全性(Safety)~患者の身体的安全を確保し、機器の誤動作や不適切な使用による害の防止。
- ? セキュリティ(Security)~サイバー攻撃やデータ侵害からシステムを守るための包括的なセキュリティ対策の実装。
規格の重要性
この規格は、増加する臨床IoT機器の安全かつ効果的な統合を促進し、医療提供者が患者ケアを向上させるためのツールとなります。IEEE/UL 2933-2024に準拠することで、製造業者は互換性があり、安全で、信頼性が高く、かつプライバシーを尊重する製品を提供できるようになります。
規格の導入から期待される成果
- ? 相互運用性の向上による医療システム間のシームレスな情報共有
- ? 患者データのプライバシーとセキュリティの強化
- ? 臨床意思決定のための信頼性の高いデータの提供
- ? 将来の技術革新に対応できる拡張性のある設計
【IEEE/UL 2933-2024】公開日:2024年9月30日 DOI:10.1109/IEEESTD.2024.10697446